2006年5月
農園と魚

私たち夫婦の借りているアパートの隣は空き地になっていて、その土地の所有者に畑を作るから小さなスペースを貸してほしいと申し込んだら、オクラの種なんかも貰って無料で借りれることになりました。
これでかねてからの理想の、自給自足の生活に一歩近づいたなと思ったのだけどまったくの素人なので、とりあえず畑用の土を作ることから始めました。

元は埋め立てて作った土地で、雑草は生えてるのだけど、掘り返すと瓦礫が多く、最初の内はバケツ一杯をふるいにかけて石を除くとほんの少ししか残らないような土を回りから集めてきては、1,5m×3mの囲みに入れる単純な作業が続きました。
ここで、今まで固い雑草だけの土だったのが柔らかくなると、近所の猫にとって夜の間の砂遊び場にちょうど良いらしく、翌朝に行ってみると掘り返した跡とフンにハエが群がっています。
これはイカンと思って板を回りに立てて入って来れなくしたのだけど、猫の跳躍力を甘く見ていたようで、入ってる跡をみつけてはさらに高く積み上げて行く日が続きました。
もうこれでどうだ、と思った或る日の早朝に塀の中にいてフンをしている最中の猫と目が会い、邪魔者が来たとばかりに軽く飛び越えて去っていったのには唖然としてしまいました。

今はオクラとタピオカとカボチャを植えて僅かな収穫もあるのですが、せっせと畑仕事をしているのを見た近所のパラオ人が、土にオガクズを混ぜたらいいよと言って持ってきてくれたり、柵用に竹をくれたり、勤勉な日本人には好感がもたれるのか、釣りからボートで帰ってきて片付けをしている人から魚をもらうこともあります。
これって畑作りをすることの副産物かなとも思っています。