2012年5月
一瞬の洪水
赤道に近い南海にポツンとある小さな島の天候は気まぐれです。
熱帯地方の強烈な太陽光で熱された海面からの水蒸気は積乱雲を発生させ、突然のスコールがやってきます。

暑い日差しを避けながら歩いていて、ふと気が付いたら真っ黒な雲がいつの間にか広がっていて、そんな時には急いで雨宿りの場所を見つけに行くようにします。
暑いし、どうせすぐに行き過ぎるから少々濡れても平気、という訳にはいかないのがパラオ。
痛いほどの大粒の雨は避けた方が無難でしょう。
それからスコールは風も強くなって一瞬で急激に気温が下がり、濡れるととても寒いのです。

車で走っていたら自動洗車機の中にいるようでワイパーも役に立たないくらいになることがあってもゆっくり走っていれば大丈夫です。

それが歩いていると大変です。
元々小さな傾斜やくぼみの多い道路の周辺では一瞬で洪水になってしまい、突然の深みもあるので雨上がりでも十分に注意して歩きます。
ひざ近くまで入ったとしても、サンダルに短パンだから特に問題はないのだけど。

側溝では、さっきまで道路に転がっていた椰子の実が車と同じくらいの速さで流れていったりしています。
一応排水口も備わっているのだけど、スコールの大量の水は大掃除をしたみたいに落ち葉を一箇所に集めてしまい詰まって役に立ちません。
ただ、地形はたいていは海も近いので一定の深さ以上は海に流れ込むので心配ご無用。
バナナの木は元々丈夫ではなくて、葉も大きいのでスコールやちょっとした強風でもすぐに倒れて、電線にでも引っ掛けるとすぐに停電です。
パラオに住んでいるとスコールでの洪水や停電も日常茶飯事で、いつもの事でまたかという感じです。


   ここは川ではありません