2012年2月
第一回パラオ砂祭り

正式名称ではなくて私が勝手につけたもので、本当は「サンドアート」と言うそうです。

2月初め、日本では札幌雪まつりが開催されている時期とちょうど同じ頃、彫像を雪ではなくて、パラオではもちろん砂の彫像を作るイベントが行われました。
木曜の朝から準備が始まり、土曜日の夕方に大統領を招いての完成のセレモニーやパーティーも計画されています。

アメリカから来た製作グループは”サンド・マスタース”という世界的に有名(らしい?)なチームで、アメリカのテレビ局がスポンサーで製作過程を番組にするそうです。
最初に話を聞いたときには、子供の頃に作った砂の城をイメージしていたのに、撮影資材や砂を固める機械?も大掛かりで、テレビスタッフ?警備員?総勢20名近くがかなりテレビ映像を意識した感じで物々しいスタートです。

金曜日の午後の作業中、パラオではいつものよくあるスコールがあり、ただその雨の強烈さはチームも甘くみていたようで製作途中の細部はほとんど崩れてしまいました。
その夜は、今度は砂を固めるためにさらに強力な凝固材を使って徹夜で作業をしていたようです。
完成は結局丸一日遅れて日曜日に披露されました。
題名は『サメの楽園』だそうで、出来上がった作品を見ての正直な感想を言うと、「うーん・・・何か物足りない?・・・」

作り方は、まず大きな硬い砂の塊を作って、それを削り出します。
これって、木彫り工作の得意なパラオ人だったらもっと面白い物が出来るのではないかと思うのだけど。
来年はもっといろんなチームが大勢参加して、毎年の恒例にしてほしいものです。

完成から3週間過ぎた今、あれから何度も激しいスコールに見舞われているのに全く崩れてなくてそのままです。
ただ、色が茶色に?
これって相当強力な凝固剤を使っていて、薬剤の成分はよく分からないのだけど、日本のビーチと違って、ここでは波打ち際のすぐそばからサンゴが広がっている環境なので、雨で流れ込むと海の生態系に影響がでないのかちょっと不安になってきます。