2011年8月
南の島のヨットクラブ
ヨットに馴染みの薄い日本では、ヨットクラブやクラブハウスといっても関係者以外では立ち寄りがたい雰囲気があり、また存在自体知られていないのが普通です。
実際はヨットの好きな人が何人か集まると、簡単にヨットクラブが出来上がります。
私は元々、独学で始めて、本から情報や知識を集めたので一度もヨットクラブらしき所には属したことがありませんでした。

やはりお金持ちの遊びと考えられることが多いヨットは、そうであった時代もあり、海外では古くからの伝統と格式を大事にした由緒正しいヨットクラブが数多くあります。
パラオには、その格調高い”ロイヤル・○○○・ヨットクラブ”にも匹敵した”名前”を持つ、”ロイヤル・ベラウ・ヨットクラブ”があります。

クラブハウスはSam`sTourにある"Botomm Time"にあって、普通の桟橋付きの小さなレストランでもあるので、誰でもが気軽に立ち寄れます。
パラオではアメリカやオーストラリアから出港して、何年もかけて太平洋を周航しているヨットが立ち寄ることが多く、時期によっては20隻くらいのヨットが停泊地に集まることもあります。
桟橋ではなくて沖にアンカー泊していて、搭載しているゴムボートでヨットクラブ前の桟橋から上陸します。

大きな桟橋ではないけど、ダイバーボートのいない時間帯ならヨットを着けて給油も出来、積み込む水と上陸しての温水シャワーも、ヨットクラブに入会しなくても無料といったおおらかな運営です。
ロイヤル・ベラウ・ヨットクラブはこうした外来のヨットのホスト的な役目をしていて、ヨッティー達は次の寄港地への準備をするのと、いろんな停泊地の情報交換の場として欠かせない所です。

ヨットクラブのメンバーはパラオ在住の外国人がほとんどで、現在約30人位いるようです。。
ところが、実際にヨットやボートを持っている人は数人で、しかも、あまりヨットには縁がなさそうな人も大勢います。
それでも、外来のヨット乗り達を交えて、持ち寄りの自慢料理のコンテストをすることも時々あり、イベントも盛りだくさんです。
本国を遠く離れた小さな南の島での楽しみ方として、昔の伝統を引き継いだ雰囲気のあるヨットクラブが、社交の場としての役割を持って存在しています。