2011年4月
ヨットにバナナは持込み禁止!!
アメリカ人のヨット乗り、ジョンから聞いた話。

彼は30年近く前にサンフランシスコを出港してから、ハワイに最初に寄航し、タヒチ、サモア、フィジー、ソロモン諸島などを経由して18年前にパラオに来て、それからは航海を続けることはなく定着してしまいました。
彼はパラオの地形が気に入り、チャーターヨットの仕事を始めるようになり、その同じ頃私はディクルーズやサンセットクルーズをしている会社のヨットでキャプテンをしていて、海の上でよく会うようになりました。
こちらのヨットはオーストラリアでレースをしていた宿泊は出来ないタイプだったので、同じヨットでも違う楽しみ方として、友達や知り合いを誘ってジョンのヨットをチャーターしてロックアイランドでヨット泊をして遊んでいました。

食事はこちらで作るので、4日分の食材を用意して積み込んでいる時にジョンから「バナナは積まないで」と言われて、どうしてと聞くと、ハワイにいた時に聞いた海の仲間達の言い伝えに、”バナナを積むと海が荒れる”というのがあったそうです。

迷信深い方ではないのだけど、少しでも心配事は避けなければならないので、私達のチャーターで用意するフルーツにはバナナは入っていません。

その頃からずっとバナナを積んでクルーズをしたことはなかったのに、今年2月に2泊3日のチャータークルーズで出港してしばらくしてから、「3日間留守にするから部屋にあったバナナを持ってきました」とバッグから出された時にも、いまさら処分することもないしそんなことはないだろうと思っていたら、それが当ったのかどうか3日間は天候は良いのに風が強すぎて予定していた場所では思うように遊べませんでした。

それから1ヶ月程たった後に、日帰りのクルーズで出港してしばらくしてから、テーブルの上にこちらで用意したスイカの横にバナナがあるのに気が付きました。
それは私が前日に、おいしいバナナが手に入ったからとホテルの部屋に持っていった物で、「海の上で食べみたい」と思って持ってきたそうです。
見事に風が強すぎる日になり、もうこれからは事前の説明と、バナナ持込のチェックを厳重にすることにします。